巻タリアンニュース 第25号


2005年・支部同窓会点描・東京・新潟

益々深まる相互交流
巻高OBの恒例行事、支部総会・同窓会大会は、年代の垣根を越えた者達が束の間の宴における僅かな時間に、かつて学んだ白楊の香りを夫々が持ち寄って、循環装置の如く毎年繰り返しても、飽きる事無く永続する摩訶不思議な集いである。
役員達は「百年の歴史を誇る学舎の代表達がここに居られるのだ」と大袈裟な感で反応を伺いながら、次の企画を編み出す醍醐味を味わう恩恵に授かっている風である。

平成17年度・東京支部大会は、7月10日(日)、飯田橋ホテル・メトロポリタンエドモントに於いて来賓者10名を迎え総計85名が参会し、盛大に執り行われた。
第一部・総会では、中川一支部長を議長に選出し、支部の会務・会計及び役員改選選考経過報告等を審議し、全ての議案が満場一致で承認された。新役員紹介、御来賓祝辞を頂き、無事終了。
第二部懇親会は、大宴会場へと席を移し、大久保雅士氏(昭45卒)の開会宣言で華々しく幕を開けた。
先ずは恩師・曽我浩先生、渋谷龍先生が挨拶され、竹内治郎氏(昭27卒)による乾杯のご発声で宴の開始となった。


坂田毅・後援会長 金子仁・新潟支部長

坂田毅・後援会長(昭21卒)は、創立百周年記念事業の募金委員長である。
母校の伝統を守り永続的な発展を祈念し、記念事業を是非成功させたいと募金趣意を述べ、目標金額6000万円達成に向けて、同窓生からの支援・協力を呼びかけた。
募金趣意書は、現在確認の取れている全国の巻高同窓生各位に発送中である。

同窓会新潟支部長に就任した金子仁氏(昭38卒)は今年3月急逝された野沢謹五氏が抱いておられた強烈な母校愛を減衰させる事無く、新潟支部の発展に注力し、各支部間の交流を一層強力に推進して行きたいと挨拶された。
又、北陸新幹線が具体化されており、新潟が空洞化される事を危惧し、打ち勝つ策として、上越(新潟)新幹線の「新潟空港直結構想」を披露し、新潟交通株式会社代表としての経済人の一端を覗かせていた。

田村仁校長
本年4月、校長に着任された田村仁氏は新任挨拶の中で、巻高現況の学校概要を理路整然と話された。
部活動報告、進学・就職状況や市町村合併に伴う学区の変更など、参加者に配布した案内書を参照にしながら詳細に説明。
巻高を「西新潟の学びの殿堂」として認識し、文武両道精神に基ずく教育に徹すると宣言。自身の高校時代(六日町高)から得意とする分析術で抱負を語った。
楽しみ方を知っている同窓懇親会
7月15日(金)、万代シルバーホテルは新潟支部同窓会に参加した96名で賑わう。
同窓会での盛り上がりのひとつは、全員が一緒になり校歌・応援歌に声を張り上げる瞬間である。歌うのは久し振りでも、歌詞カードを渡され前奏が流されると自然に合唱音楽になるから面白い。
新潟支部では女性陣が壇上で歌唱指導しながら、終始熱唱のリード役となって華やぐ。中にはママさんコーラスで全国大会の出場経験があり、週一の練習に励んでいる方もおられた。
一方の東京支部では、歌舞伎町でメンバーパブ「昴」を経営する大久保雅士氏が用意してくれたカラオケ用テープで、輪になり肩を寄せ合いながら楽しそうに歌い、ホール一杯に響する。

万代シルバーホテルで歌う新潟支部会員 音響にこだわったカラオケ装置で歌う東京支部

応援歌はエネルギー溢れる男性陣の出番である。この紳士たちも何十年か前には黒襟の学生服を着て、西蒲原を闊歩していたのかと想像すると可愛いいものである。
東京支部で蛮勇を誇る本田力三氏も新潟支部の中野幸夫氏(写真右)の迫力あるパワーに圧倒された。「各支部との交流を強化します」と運営方針を立て実行着手の新潟支部。金子新体制に大いに期待する。
東京支部大会に初参加して頂いた中野幸夫氏(昭49卒)。応援歌となると黙ってはいられない。早速壇上にのぼり熟年世代で東京支部の元気者・本田力三氏(昭39卒)と一緒になって素晴らしいリード役を買ってくれた。
今春、アルビレックス新潟の社長就任で多忙な中野氏は前夜行なわれたジェフユナイテッド千葉とのアウェイ戦を終了後直ちに帰郷する予定であったが、滞在を一日延長し感激の東京支部大会に駆けつけてくれた。この思いやりこそ、日本サッカー界で最も観客を大切にし、サービスに徹するチームを牽引する原動力となっている。納得のシーンとなったのは云うまでもない。

新潟支部会場もどうだと言わんばかりに有志が壇上で吼える

大先輩健在なり
支部の御意見番。東京弁護士会・真田康平氏
東京支部・元支部長の真田康平氏(98歳)は久しぶりの出席で終始ご機嫌な様子であった。
大先輩振りを検証する。
金子仁・現新潟支部長は、真田氏の大学の後輩である。東京で学生時代を過ごしていた昭和40年代初め頃東京支部同窓会は幅広い年齢層が集い、参加人数も多く当時還暦を迎えた真田康平氏のパシリで裏方を任された。
時は流れ、今度はその金子仁氏自身が還暦となって、東京大会で悠然と構える真田氏と再会したのである。「僕はこの先40年後こうやって参加できるだろうか」と金子支部長は思わず呟いていた。真田氏は「来年も来るよ」と笑顔で会場を後にされた。

同窓会に出席された大先輩はもう一人おられる。
安沢隆雄氏(99歳)。現役水墨南画師として、精力的に描き続け、今年度の書壇院展(12月)に向けて只今制作中。毎月第3火曜日は、自宅(八王子市)から朝の通勤電車を乗り継ぎ、 山手線大崎の駅前ビルで講師をしている南画教室へ。午前の授業に遅れてはならないとラッシュの人ごみ押し分け歩くは歩く。下北沢あたりでは学生達と張り合うこともある。
南画教室の生徒達との交流は永く且つ深い。師匠が良しとした彼らの作品は、書壇院展に推薦。7月26日には弟子たちが、授業終了後、「白寿の賀祝会」をホテルで催してくれた。
「百までにもう一本で到達じゃ」と、成る程「漢字の百」は「白」より棒が多いと実感する。
巻高創立百周年記念用に寄贈する作品は既に仕上げ、後輩たちに早く披露したいと豪快に話す。

万歳三唱の音頭で力の入る安沢隆雄氏を囲んで参加者がエネルギーを貰う

貫禄の笑顔で盛り上げる客人女将
三笠屋(巻町)の本間芙美子女将(旧姓小林、昭39年卒)。
普段は宴を供する立場であるが、新潟支部総会では客人となる。周りを見渡すと、同期で参加した小林みつ子さん(旧姓・金内)と自分との2人が最年少の女性出席者である事に気が付いた。「これからは仲間に呼びかけ、新潟や東京支部の同窓会に積極的に参加しなさいとアナウンスしましょう」と、商売柄、顔が広く女将の頼もしいお言葉に、来年の夏が楽しみである。

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