巻タリアンニュース 第35号


平成20年夏
第83回 東京支部同総会スケッチ

文中一部敬称略

例年7月は、新潟支部・東京支部そして巻本部の各地で、巻高同窓会が開催される月である。
東京支部同窓会は、ホテル・メトロポリタンエドモント(千代田区)において盛会に開催された、第1部の総会は、山崎了司氏(34年・曽根)の司会進行で、定刻11時30分、校歌斉唱で開会され、中川一支部長(33年卒・下和納)が、参会の御礼を述べ、更に男子バレー部の活躍など「現役生徒達の活躍に勇気づけられます」とあいさつ。続いて中原克義(34年・曽根)が会務報告を、佐藤直樹(44年・巻)が会計報告をし、登石正中(29年・吉田)の監査報告で、来年度予算案とも各議案が承認された。

ここで来賓を代表し、石田三夫・本部同窓会長、斉藤清・校長並びに山下勝三・新潟副支部長から挨拶があった。石田氏は、校舎全面改築に協力を呼びかけ、斉藤校長は、巻高の現状紹介をされ藤田氏は、財界側からみた将来の北陸新幹線を見据え。新潟県の取り組むべき近未来構想を話された。

斉藤 清校長 石田三夫氏 山下勝三氏

特別記念講話 「心のアルバム・長寿秘訣」
心のアルバムを記念講話の安沢隆雄さん
第一部の特別企画として、今年102歳の最年長同窓生・安沢隆雄さんによる記念講話をして戴いた。
講演の中で、演目である長寿の秘訣を「社会の出来事に関心を持つことを忘れないように、テレビの前に座ることを大切にしているが見る時間を区切り、屋外に出て体をほぐし、特に足腰を鍛えることを自分に課し、毎日1時間位は歩くように心掛けている」と語ってくれた。
特にこの源となっているのが、旧制中学校時代の教練、部活そして東亜同文書院(上海)時代の歩行実習など、いづれも青少年期に、半ば強制的ながらも、自分で積極的に体を鍛えたからだろうと振りかえられた。安沢さんの一日を聞いたところ起床は午前7時ころ、朝食を済ますと新聞(朝日)に目を通し午前中はゆったり過ごすことにし、以前描いたスケッチブックを開き、再び筆を握る楽しみもある。昼食後はテレビを見るがこれから秋になると、一段と忙しくなるそうである。
自分が講師をしている都内の墨絵道場で、塾生の書いた作品を12月の書壇院展に出展させるため、その指導に時間を費やし、自らも毎年大作を制作し、出品しているので時間が足りない。
夜の晩酌は日本酒・ビールとその日の気分で選ぶことにしておりこれも欠かすことのできない愉しみであるとの事であった。
東京支部には安沢さんと同期の、関根五郎さん(小金井市在住)も御健在であり、お二人揃っての同窓会参加を切望中である。

第2部・懇親会スケッチ

総会終了後、第2部の懇親会場へと全員が移動し、橋本寛二(38年・寺泊)の司会進行により開会。
先ずは、恩師として来賓招待の渡邉精也、斉藤誠之、村井利博、西田光信の各先生からの御挨拶があり、続いて乾杯となり、竹内治郎(27年・巻)顧問の音頭で、高らかに杯を掲げ、懇親宴会に曝入した。
前年より2割程多い数となる、100名近い参会者がそれぞれの席で一斉に歓談する声がホールに轟く。

迫力ある青木重善氏のマイク姿

青木重善氏(29年・野積)の弁舌は今年も健在だった。
支部同窓会に参加したのは、自身が10代後半の大学時代で、今から50年以上も前に遡る。
当時は、年代構成が幅広く、参加人数も多くおり、リーダーとして強力なトップがいて組織作りをし、指示された裏方として、現役大学生が頑張ざるを得なかったのである。
現在の支部同窓会には、学生の姿は見当たらない。
幅広い年代での参加者集めは、難しいテーマであるが、巻高卒業後、首都圏への大学入学者数は増えても同窓会大会への参加者数は、比例しない現実である。
だが、諸々の現実を踏まえても。支部長をはじめ現体制は、しっかりやっていると結んでくれた。
いつも辛口スピーチの先輩からの言葉であった。

 
カラオケも姿も粋な中原道夫氏

粋な和服を羽織り参席してくれたのは、中原道夫(45年・岩室)である。
トレードマークにもなっている、独得の顎髭と帯が実に良く似合い平成を代表するこの著名俳人は、どの角度からの写真も絵になっていた。
同じテーブルで談笑していた同期の大久保雅士(浦浜)と親しく終宴後は、同窓生の多くが繰り出した二次会会場の歌舞伎町へ合流、大久保の経営する「メンバーズパブ・昴」で痛飲そして唄いまくった由。

11年目を迎えた俳句甲子園に、巻高を呼び込んでくれた名士は、豪快人に尽きる。今夏(8月15日〜17日)の全国大会で、どんな審査委員長ぶりを発揮してくれるか楽しみである。
この大会に不戦勝ながら、3年連続出場する巻高後輩たちの活躍と共におおいに期待したい。

 
スポンサー提供の「勝の種」を土産に参加した中野幸夫氏(最年少出席者)

08年度・サッカーJリーグは、開幕当初3連敗のあと2試合を引き分けるなど、気をもませたアルビレックス新潟であったが、最近は快進撃を続けている。
同窓会当日の7月13日は、J1リーグ第16節開催2日目であった。
アルビレックス新潟(株)の中野幸夫社長(49年・新潟)が、午後1時頃、東京支部同窓会に姿を見せてくれた。この日は、アウェー戦となる三ツ沢球技場(横浜市神奈川区)で、横浜F・マリノスと対戦する日であった。キックオフは午後7時。選手たちは、宿泊先となった品川のホテルから既に移動済みである。
中野氏は「横浜との戦いに勝って、次は6位に食い込みます」と壇上で宣言。会場内から一斉に拍手が沸く。
気さくな社長は、懇親会場内のテーブル全てを廻り、各席に挨拶をしながら自らのデジカメで、それぞれの参加者を撮っていた。
この夜の対戦は1−0で勝利、勝ち点3を獲得し、約束通り6位まで躍進した。16節終了時点で、アルビレックス新潟の勝ち点は25、首位・浦和レッズは29であった。

 
応援歌をうなる壇上でのワンシーン

同窓会における校歌・応援歌の熱唱はつきものである司会者が、恩師特別会員の西田光信先生を指名するとさっそうと御登壇され、歯切れ良い発声で指揮をとり、男女合わせて約30人の同窓生が一緒の壇上に終結。BGMなしで高らかに吟詠された。
西田先生の張りのある声はマイクなしでも会場に響く。いつもおとなしいい中原克義(34年・西川)幹事長もつられて高らかに歌う。会場内は総立ちで腕を振り賑やかに応援歌が歌われた。

渡邉精也先生(左)と中原道夫氏
巻在住の渡邉精也先生は、3年振りの参加となった。恩師がご出席されるのならと、多くの教え子達が参集し、テーブルは華やいだ雰囲気に包まれていた。
先生は、安沢隆雄さんの講演の中で、常日頃の健康維持のために、長老が披露してくれた諸訓を振り返りながら、「長年不養生が続く自分は大いに反省の毎日だよ」と話しておられたが中原道夫氏とロビーで何やら言葉を交わすお姿は、間もなく八十路とは、とても見えない恰幅であった。

 

気品良く挨拶する棚橋かう副支部長
中川支部長は、懇親会場で終始ご満悦のお顔であった。
何といっても、近年にない出席者の数と元気者が集う話題の多さがそうさせたのであろう。
テーブル談笑とスピーチ合戦、カラオケと進行し、やがて終宴を迎え万歳三唱となった。
「巻高等学校バンザーイ」の余韻が残る大ホールで棚橋かう(29年・分水)が閉会の言葉を述べ今度は支部の新年会(1月)にも是非ご出席下さいと御案内しながら、第83回大会をお開き、と思ったらフィナーレに写真撮影となり、渋木久弥氏の発案でテーブルを移動してスペースを確保し、五重の人垣を作って、やっとの事で全員が集合写真に収まった。

(写真提供・渋木久弥(29年・吉田)

平成20年度大会・卒業年度別・参加者集計(東京支部会員のみ)
卒業年度 参加者数 卒業年度 参加者数
男性 女性 男性 女性
大正13年 1   昭和30年 2 1
昭和15年   1 31年 6 3
16年 1   32年 1 1
19年 1   33年 3 3
合計 3 1 34年 11 5
35年 1  
36年    
卒業年度 参加者数 37年   1
男性 女性 38年 1  
昭和20年     39年 3  
21年     合計 28 14
22年   1
23年 1   卒業年度 参加者数
24年   1 男性 女性
25年     昭和40年 2 3
26年 1 1 41年 2  
27年 6   42年 1  
28年 2   43年 1  
29年 6 1 44年 1 2
合計 16 4 45年 4  
49年 2  
合計 13 5

東京支部同窓会の大会開催案内は、800通近い案内書を、役員たちが手分けして送付するが、返信率は約3割、参加者は毎回約一割以下である。
同年代が集う同期会やOB会のように、気軽に参加できる環境にしたいと中川支部長は呼びかけている。

「巻タリアンニュース」は巻高校OB生をつなぐネットワーク新聞です。
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