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秋の星物語 |
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秋の夜長、虫の音が一段とにぎやかになるにつれ夜空は一層澄みわたり、星の輝きも美しさを増してくる。星空は夏とくらべて明るい星も少なくどことなくさみしさが感じられるが、それとは対照的に天空を舞台に実にドラマチックな星座物語が繰り広げられている。
それはこんなお話だ。古代エチオペアの王ケフェウスの妃カシオペヤは、自分と娘のアンドロメダの美しさを自慢しすぎたため海の神ポセイドンを怒らせ、アンドロメダを化けクジラのいけにえに捧げなくてはならなくなった。海岸の岩かげで鎖につながれたアンドロメダが、化けクジラにひと飲みにされそうになったその時、翼を持つ白い天馬ペガススにまたがった勇士ペルセウスが空から現れ、そのクジラを退治し彼女の危機を救ったのだった。やがて二人の間には愛が芽ばえめでたく結婚する、というギリシャ神話の物語である。
そもそも星座は今から五千年ほど昔、メソポタミア(今のイラクあたり)の羊飼いたちが夜、羊の番をしながら考え出したのが始まりといわれ、その後この地方に王国をつくったバビロニアに引き継がれて、さらには古代ギリシャに伝えられ神話伝説と結びついて発展していったのである。
秋はそんなギリシャ神話の主人公たちに思いを馳せながら、星空をながめてみてはどうだろうか。 |
10月20日午後10時頃、11月20日午後8時頃
写真:アンドロメダ銀河<M31>(距離:230万光年) |
Oct 2003. |
1980年3月卒 天文部OB(前新潟県立自然科学館天文学芸員)
巻高校教諭 中沢 陽
E-mail:nakazawa.yoh@nifty.ne.jp
HP(URL):http://member.nifty.ne.jp/nakazawa-yoh/index.html
テーマ曲:星空のかなたに(Copyright:中沢 陽 1995/Piano:大澤俊秀)
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